Columnコラム

2022 秋の宝飾グラントフェア

2022年9月9日

小倉井筒屋 新館9階 パステルホールにて絶賛開催中

9月9日(金)〜9月11日(日)

4月ジュエリー展の際にとても素敵な桜の

作品を生けてから約5か月後の9月

軽く言及していた『 秋のジュエリー展の時もお願いするかもしれません』と言われた仕事が入った。

春のジュエリー展の作品はジュエリー展の

会場でお花見をしてるような気持ちになれる雰囲気の作品だった。

それで今回は秋のジュエリー展の作品は秋の雰囲気を味わえる紅葉で表現してみようかと最初は考えていた。

でも秋だから紅葉というのはシンプルっていうか誰しも思い出せるような感じだったので

他に秋を表現できる作品は何があるだろうかと悩んだ。

秋といえば青葉の森が真っ赤になっていく季節。

その秋が始まる季節である9月のジュエリー展だから、それなら少し紅葉に変わり始める感じの秋の作品はどうだろうかと。

これは「フラワーサロン花みずき」の表現力なら、また展示会にいらっしゃるお客様たちが

夏から秋に変わっていく季節感を味わいながらジュエリー展をもっと楽しめるでしょう。

写真でわかるように夏櫨(ナツハゼ)、紅葉三葉躑躅(コウヨウミツバツツジ)をメインにして秋の雰囲気を出している

またこの作品、髑木(シャレボク)を使っているのは

紅葉になっていく花もたくさんあるけど秋になり、

寒くなっていくと枯れていく花もあるという秋の表現の一つであろう。

そして山帰来(サンキライ)、鶏頭(ケイトウ)、アンティーク紫陽花(アジサイ)などを下段に生けて秋の色感を表現した。

今回の大作は 前後左右4方向が雰囲気に変化をつけ 新鮮な秋を味わえる素敵な作品が完成し ご依頼してくださっあ方々も大喜びしてくださった。

皆さんが思う秋はどんな感じでしょうか。

*以下の写真は 生け込み作業の流れの写真です

①大きな花器や花材の搬入

背の高い花材は曲げないとエレベーターへ

乗り切れ無いほど大きさの紅葉三葉躑躅(こうようみつばつつじし)

②花器をセッティングしていよいよ

生け込み開始

この花器は大きくてとても重たく2つでお水は10リットル位入るものです

③生け込みは進んでいきます

思いつくままに インスピレーション通り

それぞれの花材達が適材適所に配置されて

生き生きと美しく秋の風情を織り成していく

シャレボクを手に 何処へ配置すれば良いか 離れた位置から全体のバランスを見ながら

考える

④最終チェックしてる

ここに至るまで 生けるスピードが落ちることなく 生ける手が止まることも息詰まることも無く動き続け 花材たちと心で会話をしながら 彼の心にあるイメージを表現しながら一気呵成に作品が出来上がっていく

このスピードで大作を生けることは

誰もが出来ることでは無い

この速さと正確さで 美しい作品を生け上げていく

のが彼の特色である

⑤ 4方向の連瓶の大作が完成しました

どの面ででも それぞれの美しい秋の風情をお楽しみ

頂ける作品となりました

広い入口から入ると…

その反対側の後ろ

もう1つのエレベーターに近い入口

エレベーターの入口の反対側

どうぞ 会場にて 花みずきが生けた秋をご高覧くださいませ

【セルリア】ブラッシングブライド

2021年9月27日

【⠀セルリア 】

学名 Serruria florida

植物分類 ヤマモガシ科 セルリア属

原産地 南アフリカ

英名 ブラッシングブライド (頬を染めた花嫁)

一見尖った花びらの様に見えるのは苞(ほう)で 触るとしっかりとした硬さがあり中心はフワフワとしています。時間の経過により クリーム色の苞の中心がピンクに染まっていきます。その性質から英名は ブラッシングブライド 頬を染めた花嫁 と呼ばれています。

私は オシャレでかわいいのでお花を楽しんだ後はドライフラワーにして飾っています(♡˙︶˙♡)

ドライフラワーにしたものはInstagramにUPしますね(^_-)-☆

Instagramはこちらから。

生けこみを通して自分の想いと対峙する

2021年8月27日

入学式や卒業式などの式典における大作の生けこみはとても難しい。

花瓶口が胸元から喉元くらいの高さで作品全体の高さは3m位にもなる。お水が20ℓのバケツに5杯は入る。難しいからといって 作品から逃げる訳にはいかない。

夫である権藤華泉に「生けて」とお願いするのは簡単だが、京都のお家元(池坊 師範学校)にて出逢った頃と同じ様に、華道家として対等でありたいなら私も日々・一作品一作品努力をし緊張の汗を かきまくらなければならない。

上手に生けられるかしら…なんて不安を吹き飛ばし『 私は本気の本気で あなた達と向き合い一生懸命に頑張って生けますからどうぞ宜しくお願いします』という気持ちでお花達と対峙する。

決して集中力を切らしたり、たじろいだり、上手に出来るかしら…等と不安を抱いてはならない。折れない心で 大作創りへ臨むのです。

自分自身が技術者である限り、技術向上の為の努力と勉強を積み重ねていくことがとても大切なのだと強く再認識した生けこみとなったのでした。

この記事を書いた人

権藤 愛

華道家元池坊師範学校中央研修学院卒。 ホテルシーホークにて、ウエディングをはじめとした、様々な空間装花を担当した後、現職。鮮やかな色使い、多彩な切り口を用いた、意匠的な作品を得意とする。 趣味は海へドライブ、歌を歌うこと。